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FUKUOKA BEAT REVOLUTION

LOCKされた世の中をROCKで取り戻そう。『自由≒責任』、わかってるよね。――高塔山ロックフェス代表・倉掛“HIDE”英彰

高塔山でロックがしたい――というシーナの言葉から2004年に始まった『高塔山ロックフェス』(名称そのものは2004年に「高塔山JAM」として始まり、2017年から「高塔山ロックフェス」になっている)。



『高塔山ロックフェス』の会場になる北九州市若松区にある高塔山野外音楽堂は、鮎川誠とシーナがルースターズと出会った場所である。その出会いと場所から北九州独自のロック文化が生まれ、育った。“聖地”で行われる同フェスは、福岡を代表するロックフェスであると同時に福岡ローカルに収まりきらない、日本を代表するロックフェスになりつつある。回を重ねる度、その存在は全国区になってきている。全国からの“遠征組”も急増しているという。昨年はコロナ禍のため、観客数も制限され、会場をスタジオに見立て、配信を前提に開催された。しかし、今年はコロナ対策は怠らず、マスクや消毒、大きな声を上げられないなど、多少の制約があるものの、基本的には通常の開催となる。


今年も北九州、福岡ゆかりのミュージシャンが大挙、出演する。シーナ&ザ・ロケッツはもちろんのこと、ROCK’N’ROLL GYPSIES、Shinya Oe & Super Birdsに加え、布袋寅泰や佐野元春のバンドで活躍中の井上富雄が元オリジナルラブのキハラ龍太郎と結成した「ブルートニック」も出演する。ルースターズの「オリジナル4」と呼ばれる4人(大江慎也・花田裕之・井上富雄・池畑潤二)がそれぞれのバンドを率いて2022年10月22日(土)、高塔山野外音楽堂に顔を揃える。


さらに北九州初公演、注目の戸川純、元ギターのKAZYAが5年ぶりに参加する175R & N9S All Stars、元東京スカパラダイスオーケストラの冷牟田竜之のバンド「PULP」も出演するなど、「高塔山ロックフェス2022」は見どころ満載だ。


「高塔山ロックフェス2022」を主催する倉掛“HIDE”英彰さんにあと1週間と、直前だが、今年の「高塔山ロックフェス2022」についてお話をお聞きした。これを読めば、きっと、行きたくなるはず。彼が高塔山で待っている。



――今回の出演者は福岡出身というだけでなく、日本のロックバンドを代表する実力も人気もあるバンドが数多、出演します。今回のラインナップに関して、いかがでしょうか?

HIDE「オレたちの世代って、日本でロックを始めた前衛的な先輩たちの下で、のびのびと自己表現できたんですよ。日本語のロックって意味では『サンハウス』がいてくれたおかげもあって、福岡・北九州、そして高塔山からいわゆる『めんたいロック』、『ルースターズ』がある意味日本のシーンを変えたと思っているんです。革新ですね。なので、その時代の空気感を含めて、価値観を共有できるアーティストに来ていただく事が前提で、実現できたかなとは思っています。じつは出身地や細かい音楽性でもなくて、その価値観こそが『高塔山ルーツ』だと思っているので。時代や世代を超える何かがフェスとして表現できると信じています」


――前回はコロナ禍のため、配信を前提とした開催でしたが、今回はリアルライブになります。去年と今年の違い、また、感染者数は減少し、行動制限などもなくなっていますが、高塔山ロックフェスとしてのコロナ対策をお教えください。

HIDE「この数年間で、ずっと自由って何だろう?と考えていました。ロックミュージックは自由でなければって考えに縛られてRockがLockされてしまったという(汗)、昨年完全なコロナ対策を施した配信優先のフェスとしたんですが、うれしい事に誰ひとりクレームを出す方はいませんでした。で、わかったんです。自由=責任なんだなと。不穏な世界には自由ってないじゃないですか。だから自由を取り戻そう!世界を平和にしよう。つまり自由と秩序、責任なんだなと。もう高塔山に来られるみなさんは理解されていると思うので、今年はマスクと大きな声出しNGくらい、最低限の対策でいくつもりです」


――今回は北九州や福岡だけでなく、全国各地から観客がいらっしゃるようです。“遠征組”が多いと言うのは改めて北九州に注目すべきということでしょうか?

HIDE「はい。うれしい事に、今年の購入者情報では、関東・関西、いや群馬とか静岡、四国とか、すごい遠方の方が多いらしいんですよ。戸川純とブルートニック、175Rとか、今までとは少し違った出演陣も遠征組を刺激できたようです。もちろんコロナLockがようやく溶け始めたって事もあると思うし、出演アーティストさん達の『つぶやき』も含めて、高塔山の価値観が浸透し始めたのではと期待しているところです。それともうひとつ、こんな問合せがあったんです。『自由席ですか?』とか『フェス=長時間の立ちっぱなし』のような。いや違うんです。ここはブロック管理された流行の大型フェスとは違うので(笑)、立っても座っても、寝そべってもいいんだよ(笑)あっ、回りの人に迷惑かけるのはダメです。みたいな(笑)今はそんな自由さに飢えているんですよね、みなさんきっと。大丈夫です。高塔山は自由です。あとは若戸大橋が国の重要文化財指定、高塔山は日本夜景遺産、まさに昭和レトロなゴールデンゲイトブリッジとハリウッドボウルがある街なんです!シーナさんにルースターズ諸々『高塔山ロック』は北九州の文化遺産だ!若松最高!みたいな(笑)さらに全国旅行割!シャトルバス!大注目、間違いないです」


――また、既に対象室数に達したため、受け付けは終了しましたが、北九州空港の深夜、早朝便利用の前泊・後泊が無料になるキャンペーンもありました。遠征を後押しする形で、10月11日からの全国旅行割が始まります。同援助を効果的に利用する方法など、アドバイスをいただけると助かります。

HIDE「オフィシャルのFBやTwitterでいろいろ情報はあげさせてもらっているんですが、10月11日からの全国旅行割に関しては、詳細がギリギリまでわからないので随時情報収集しているところです。みなさんも積極的に情報を取りに行っていただきたいですね。そこからがフェス遠征の楽しみでもあるでしょうし、おサイフのためでもあります。逆に何か良い情報があったらどうぞ教えてください。フェス側からも情報はガンガンと発信したいので」


――今回、積極的な広報活動が頼もしく感じます。もっと、多くの方に知っていただきたいです。

HIDE「今回、大江氏とラジオ番組での広報展開も、なかなか功を奏したようで良かったです。ご本人にも楽しんでいただけているようですし、リスナーさんからも『大江慎也の新しい一面が見れた』と、たくさんのメールで喜んでいただいています。フェスの動員にも期待大です。LOVE FMさん感謝!ちなみに10月で終回となりますので、以降はスポンサーさん大募集中です(笑)」


――また、悲しいことですが、福岡のロックシーンを牽引してきたジュークレコードの松本康様が9月28日にお亡くなりました。何か、彼をトリビュートするイベントなどはお考えでしょうか?

HIDE「康さんは、会うといつも背中を押していただいている気がする方でした。温かい眼差しが印象的で、ほんと尊敬していました。高塔山に来られた時は、一番後ろの通路のような場所でニコニコと見守っていただいていた姿が今でも目に浮かびます。ほんと悲しくて残念です。今回の高塔山で、一番の盟友シナロケ鮎川さんに、トリビュートの気持ちを込めたロケットを打ち上げていただく事こそ、追悼になるのではないかと思います」


――また、175RのSHOGO様が中心となって、北九州音楽シーンの歴史を辿る書籍『北九州音楽全史』を発売するため、「N9S MUSIC PROJECT(エヌナインエスミュージックプロジェクト)」が始動し、クラウドファンディングも設立されました。



この流れをどのようにお考えですか? 175Rは出演もします。

HIDE「実は…公表して良いのかどうか、事実なので言いますが(笑)、元になったものがありまして。オレが東京から戻ってすぐの2005年くらいだったかなぁ。ちょうど高塔山を始めた直後くらいに、この企画と同じタウン誌『おいらの街』で『北九州音楽図鑑』という、読者からの投稿を元に北九州出身のバンドを紐付けした図鑑のような記事を1年かけて作ったんですよ。デザインまでして。オレが(笑)。当時、高塔山はもちろん、ロックシティ北九州に恩返しというプライベートな想いもあったし、帰郷したってタイミングで感傷的になる事ってあるじゃないですか。なので今回、オレの取材は175R元ギターのKAZYAが担当してくれたんですが、SHOGOも含めて『それ、わかります。同じ想いです』って事で、共感したというか世代を超えて繋がった気がしてうれしかったですね。応援してます」


――HIDEさんも主催だけでなく、THE GRYDERでステージに立ちます。

HIDE「今回はオレのソロプロジェクト中心なんですが、THE GRYDERに24歳の悠弥というサポートギターを入れた4ピースでやるんです。彼は小学生低学年の頃、お父さんに連れられ毎年高塔山に来てて、ある時シーナさんに抱えられてシナロケのステージに立った経験があるんです(笑)当時最前列の子どもたちをステージにあげるのがシーナさんの恒例でして(笑)。GO!GO!GIRLSも同じ体験をしているのですが(笑)。そんな彼が大人になって、しかもギタリストとなって高塔山のステージに立つ!そんな世代を繋ぐ心あたたまるエピソードも、このフェスの魅力だと思っています。彼はいま、福岡の『Nuff』というバンドで音源リリースやツアー等、頑張っているようなので誘わせてもらったんですが、嬉しい限りですね。もちろんMEENAも後半登場します!」


――これをご覧になって、まだ、行くか、行かないか、迷っている方にメッセージをいただけますか。

HIDE「ぜひ高塔山を感じて欲しいです。ここ数年の間に失いかけた『自由』を取り戻しに来てください。『責任』も忘れないでね!とにかく今年は晴れて欲しいところです。昨年の意外な天候急変には参りましたから(笑)。高塔山で逢いましょう!」




高塔山ロックフェス代表、THE GRYDER(Vo、G)

倉掛“HIDE”英彰

 1960年北九州市若松区生まれ。1986年『NEW DOBB』(テイチク)でメジャーデビュー。同時に上京。沢田研二等への作曲家としても知られるHIDEのソロユニット『THE GRYDER』として、現在は福岡市を拠点にライブ及びCD&サブスク展開中。『ミーナ&ザ・グライダー』としての活動では、故郷『若松』の象徴『若戸大橋』をイメージしたシングル『赤くぬれ!』、飯塚オートレース公式イメージソング『AUTO RACE』(全国中継放送及びTVCM)、ギター・ファンファーレの制作他、フェスやラジオ番組の制作等、ポジティヴに満ちたその活動に注目いただきたい。高塔山では+MEENA+GO!GO!GIRLS、サポートギターに悠弥(Nuff)を迎え、よりパワフルでHAPPYなステージを展開する。


高塔山ロックフェス2022

開催日時:2022/10/22(土) 開場:9:30  開演:9:50

会場:北九州若松区 高塔山野外音楽堂

出演:シーナ&ザ・ロケッツ

ROCK'N'ROLL GYPSIES

Shinya Oe And Super Birds

BLUE TONIC

戸川純

175R & N9S All Stars

PULP( T.HIYAMUTA Brand-New)

中村義人(横道坊主)with 佐野マサルBAND

AREINT

THE GRYDER + MEENA + GO! GO! GIRLS


料金:前売り 5,000円 当日 5,500円(状況によって枚数を制限させていただく場合もございます。また、前売り券はWEBだけの販売となります)

発売:高塔山BASEショップ https://takatouyama.thebase.in/

※小雨決行

荒天時は小倉北区小倉井筒屋 新館9階「パステルホール」にて開催。

※前日午後3時HP内にて発表します。

※入場の際に1ドリンク代(500円)が必要です。


配信・LIVE STREEMING 料金3000円 イープラスStreaming+

※戸川純の出演時間に関しましては、ライブ配信ではなく、収録動画での配信になります。


高塔山ロックフェス公式HPhttp://www.takatouyama.rocks.


無料シャトルバスご案内




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