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FUKUOKA BEAT REVOLUTION

GOOD FELLOWS達の夢の競演--「THE MODSを止めるな!~Roulette Ball~」

更新日:5月15日

その日、久しぶりに"モッズ・コール"を聞いた。森山達也(Vo、 G)の68歳の誕生日である3月30日に東京・代官山「UNIT」で行われたイベント「THE MODSを止めるな!~Roulette Ball~」。その模様が4月30日(火)からStreaming+にて配信されている。同イベントは療養中の森山と、バンドの復活を待ち焦がれるファンのために北里晃一(B、Vo)、苣木寛之(G、Vo)、佐々木周(Dr、Vo)というメンバー3人がゲストを迎えて開催した。盟友、Kozzy Iwakawa(THE COLTS、THE MACKSHOW)を始め、増子直純(怒髪天)、武藤昭平(勝手にしやがれ)、たちばなテツヤ(SPARKS GO GO)、TAISEI(SA)、高木克(ソウル・フラワー・ユニオン)、甲田“ヤングコーン”伸太郎、AKIRA(Luv-Enders)、Yama-Chang(THE COLTS)というTHE MODSを敬愛するミュージシャンが集まった。

ALL LIVE PHOTO by 朋-tomo-



その日の模様を伝える写真を事務所のご好意でお借りすることは出来たが、セットリストなどの公開は控えるように言われている。当日、披露された曲は誰もが聞けばわかる曲ばかり。これは"Roulette Ball"のサブタイトルに倣い、ルーレットのボールがどこに入るか、誰がどの曲を歌うかをわくわくしながら聞くのが正しい聞き方だろう。


それゆえ、セットリストはしかるべき時が来たら公開する機会はあると思うが、今回は当日の印象を簡単に書くに留める。森山達也の“差配”を楽しんでいただきたい。


まず、登場するのはこの日の司会・進行を務めるYama-Chang(THE COLTS)。“今日は通常のTHE MODSのライブではありません”と告げる。そして、“森山は、今日は出演しない”ことを付け加える。森山の出演はないと、予め、告知の段階でアナウンスされていたが、それでもひょっとしたら最後や1曲だけでも出るのではないかと思っていた観客の期待をもろくも打ち砕く。いきなりやってくれた(笑)。この日は"THE MODSを止めるな!"に賛同したミュージシャンが集まったこと、また、会場の関係でチケットが取れなかった方がたくさんいたことを伝え、そのみんなの分まで楽しでくださいと伝える。彼がステージから去ると、彼らの登場を待ちわびる観客の"モッズ・コール"が会場を包む。そして苣木寛之、北里晃一、佐々木周がステージに登場する。いうまでもなくTHE MODSの3人である。ガレージで彼らのカウンターアクションが始まった。


苣木は“こんばんは。THE MODSです"と告げつつもそれを否定するように“いやいや、「THE MODS―1」です。森やんがいないのにこんなに集まってくれてありがとう”と、言葉を繋げる。


苣木が“今日も最初から最後までサポートしてくれるGOOD FELLOWS No.1"と紹介したKozzy Iwakawaが登場。彼は森山から“今日は楽しいでもらいたい"と言付かったという。



Kozzy Iwakawaに続き、周に代わり、THE MODSとはEPICソニー時代のレーベルメイトだったSPARKS GO GOのたちばなテツヤ(SPARKS GO GOの前身、Be Modernには「次の汽車に乗って」というナンバーがあった。乗り遅れたら次の汽車がある)がドラムスを叩く。



さらに「スカーフェイス」時代のレーベルメイトだったTHE 100-Sの元ドラマーにして、現在は勝手にしやがれのリーダーとして活躍する武藤昭平が加わる。彼のセットには“古い友人を紹介します”と告げ、同じく「スカーフェイス」のレーベルメイトだったジャックナイフの甲田“ヤングコーン”伸太郎がサックスとして登場する。彼は先日の日比谷野音で行われたThe Street Sliders"のステージにホーンセクションの一員として参加したことでも話題になった。いうまでもなく、SlidersはEPICソニー時代のTHE MODSのレーベルメイトである。苣木がDUDE TONEの2022年のツアーで、当時は闘病中だったHARRYへエールを送り、「かえりみちのBlue」を演奏している。



続いて、Kozzy Iwakawaがプロデュースし、森山が楽曲を提供したLuv-EndersのAKIRAが登場。森山からプレゼントされた曲を披露。同曲は彼女がLAから東京へ戻る契機になった曲らしい。彼女はLuv-Endersの活動とともに矢沢洋子(PIGGY BANKS)、KEME(トーキョーキラー、 PIGGY BANKS)と「EL COYOTE」(エル・コヨーテ)を結成。同バンドでも活躍している。



さらに北里が“かゆいところに手が届くギタリスト”と絶賛するソウルフラワーユニオンの高木克が登場。カヴァーを披露するとともに苣木とのギターの絶妙な絡みを聞かせてくれた。


元気印、SAのTAISEIが会場の温度を上げる。TAISEIは"中学2年生の時、『ファイティング80’S』で見ていた自分に言い聞かせたい、THE MODSで歌いました"と語る。彼らにとって、THE MODSとともに演奏することがいかに意義のあることかを再確認する。



Yama-Changが“男気の男、増子直純!”と紹介。増子は“THE MODSは何十年も聞いているし、ずっと好きなバンドですけど、影響が見えずらいバンドと言われている”と自嘲気味に語りつつも、THE MODSの代表曲と言われるナンバーを臆することなく、思いを込め、披露してくれた。



苣木はこの日も最初から最後までサポートしてくれているKozzy Iwakawa に改めて感謝を伝える。彼はTHE MODSを新たな世代へ伝えてくれ、繋いでくれたという。伝え、繋がる――そんなことを可視化するステージではないだろうか。改めて考えさせるイベントである。誕生日に森山に曲をプレゼントするはずが、彼からプレゼントをもらったようだ。常に彼の歌は"FOR THE BROKEN KIDS"の側にあるのだ。


この日、出演したあるミュージシャンが“森やんの大好きなところは自分のことを歌ってくれているなと、俺は思う。そんな思いは森やんに言わせれば、勘違いかもしれない。でも、ずっと勘違いして何十年もやっています。このまま勘違いしてやっていきます”と、高らかに宣言した。きっと、その思いは彼に限らず、その場にいる誰もが思い描くものではないだろうか。THE MODSはストリートにいつもいる。それは地続きで繋がっている。この日の顔ぶれを見れば、それを実感できるはずだ。



同時に改めてTHEMODSの歌と音の強度に驚く。鈍色になることなることなく。光り輝き続ける。森山達也というソングライターとしての才能を改めて再確認すべきだろう。また、歌としての普遍性がある。特にロックに拘らずとも“GOOD SONG”であり続ける。彼の曲を聞くことができ、その歌と音を浴びることができることは僥倖だろう。



この日、最後にはスペシャルなセッションもあった(ネタバレになるので、敢えて書かない。お許しいただきたいが、いかにもTHE MODSらしいやり方だ)。配信でしか見れない映像もある。配信は明日、5月6日(月・祝)、23:59までになるが、是非、「THE MODSを止めるな!~Roulette Ball~」を体験してもらいたい。森山への愛情と尊敬に溢れた歌の贈り物、THE MODSの歌と音を聞ける倖せを追体験すべき。そして、ともに森山達也の復帰を楽しみに待とうではないか。きっと、彼は帰って来る。それが不退転の男、森山達也である――。




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3/30に代官山UNITにて行われたイベント【THE MODSを止めるな!~Roulette Ball~】の模様がStreaming+にて絶賛配信中!(~5/6<月祝>まで)

ぜひ、ご視聴ください!



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Official Teaser⇒

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